暁の誓い


   暁の誓い




「え?お前冒険者ギルド知らないの?」

「知らない。なんだそれは?」

ジェイクは気になるのか、先日のモンスターとの戦いで焦げて剃ってしまった、髭のまだ生え揃わない顎を撫でつつ言った。

「そのまんま、冒険者のギルド。これに入っておけば他の街で依頼受けるときある程度の信頼が得られるからやりやすいんだ。あと 賞金首とか街をまたいだ依頼はギルドに表示されてるぜ」
「俺はこの街を出るつもりは無いが……」

今日も朝から西街にあるジェイク行きつけの酒場、『踊る子馬亭』にロゼの方から会いにきてこうして一緒のテーブルについている。
このあと、外の草原に出て手合わせの予定だったのでジェイクも酒は控えてロゼと同じジュースを飲んでいた。

「そうじゃなくても護衛で別の街に渡るだろ? 片道の依頼だった場合、帰りに別の仕事請けることだってできるし」
「そうか、そういう手もあるんだな」

片道依頼の時、帰りはリターンゲートというウルリカが作った使い捨てのイカロスの翼の効果を持ったアイテムを使い帰って来ていた。
しかし、確かにせっかく別の街まで行くのだからそこで新しい仕事を請けるのも悪くない。

「そのギルド、どこにあるんだ?」
「南街だ。案内してやるよ」

それはいつもと変わらない日常のはずだった。
ただ、タイミングが悪かったのだ。





「ここだ」
ギルドは南街の中心部にある広場のすぐ近くにあった。
門にはギルドエンブレムなのだろう、3つの剣をデザインした文様が描かれ、見張りらしき大男がふたり立っている。
「なんだかものものしいな」
「血の気の多い奴が多いからな。どこでもそうさ」
とにかく入ろうと促され、扉を開けるとなかは結構な人で混雑していた。
「えーっと、受付は……っと」
見たことの無い顔ぶれに思わず周囲を見回してしまうロゼを置いて、ジェイクはスタスタと進む。
慌ててその背を追いかけ、ロゼは聞いた。
「ここにいる連中は?」
「渡りの冒険者だ。街に居つかないのは大抵ギルドで仕事を探して次の街に行く。たまーに酒場に来るのもいるが、奴らは大抵ギルドに 溜まるな」
「へぇ」
まだ知らない世界があったことに、ロゼはワクワクする。
「あそこだ。あのねーちゃんのいるとこが受付で、登録できる……」
ジェイクがふたりの女性が笑顔で立っているカウンターを指差したとき、突然後ろから彼の肩を掴む男が居た。
「ヴォイド!!」
「んぁ?」
いきなり荒々しく肩をつかまれ剣呑な顔つきになったジェイクが振り返ると、20そこそこといった感じの青年が険しい目つきで睨んでいる。
「どちら様?」
肩に置かれた手を払い、向き直り自分より身長の高い男の顔を覗き込むように言う。
「ヴォイド、貴様、生きていたのか。よくものうのうと……!!」
男は今にも殴りかかりそうな顔で歯を食いしばりながらジェイクの胸倉を掴もうとしたが、ロゼが前に出てそれを阻んだ。
「やめろ」
こんなところで騒ぎを起こせばすぐ外の門番が駆けつけてくるだろう。
それに、人が多くて分からないが中にも用心棒の役割の者がいるはずだ。
「あんたの人違いだ。この人はヴォイドなんて名前じゃない」
「どけ!こいつはヴォイドだ。俺が見間違えるものか!!」
あくまで男はジェイクをヴォイドと言い張り怒鳴り声を上げる。
すでに3人は周囲の注目を浴び始めていた。
「ヴォイド?」
男を両手で押しとどめながら振り返り聞くと、ジェイクは薄ら笑いを浮かべて答えた。
「懐かしい名前だなぁ。むかーし、使ってた名前のひとつさ」
そしてフッと笑うとロゼをどかし、男の肩を軽く叩く。
「おたく、なんか俺に用事みたいだし、ここじゃなんだからあとで西街にある踊る子馬亭って酒場に来いや。大抵俺居るから。
このまま騒ぐとギルドの警備員に拘束されちゃうよ?」
出来かかった人垣を掻き分けるようにして向かってくる数人の男に気づいた青年は、苦い顔をすると「忘れるなよ!」と捨て台詞を吐き 離れていく。
「ジェイク、いいのか?」
「いいのよ。なにも困るこたぁない」
いつものように笑って顎でカウンターを指し、「さっさと登録して来い」と促され、ロゼはとりあえず受付へ向かった。
(なにか、尋常な雰囲気じゃなかったな)
受付嬢に渡された用紙に必要事項を書き込みつつ、さっきの青年の様子を思い出す。
隠さぬ殺気をまとって彼はジェイクを「ヴォイド」と呼び、よくものうのうと生きていたと憎憎しげに語った。
そういえば、ロゼはジェイクの素顔もそうだったが過去もなにもかも、彼のことを何も知らない。
それでも、今こうして悪友と付き合っている彼と、青年の憎しみはどうにも結びつかなくて、余計に気になった。
(昔使っていた、名前のひとつ……)
ということは、ジェイクはこれまでいくつもの名を名乗ってきたことがあるということになる。
名前を変える理由とはなんだったのだろうか。
登録を済ませ彼の元へ戻り、一緒にギルドから出るとジェイクはロゼを振り返った。

「さってと。坊主、お前は帰んな。ここから先はお前に関係ない話だ」

そのまま西街の酒場まで着いていくつもりだったロゼは思わず「え?」と返す。

「また今度遊んでやるから。な? またなー」
「お、おい。ジェイク!」

背を向けひらひらと手を振り、スタスタと一人帰っていくジェイクをロゼは追いかけなかった。
どうせ行っても最終的になんだかんだで追い払われる。

「ヴォイドか……。似合わない名前だな」

ヴォイドとは古代語で「虚無」。
ロゼの知っているジェイクに一番遠い言葉に思えた。




ギルドで出会った青年は、その日の夕方、さっそく子馬亭へ現れた。

「で、もう一回聞くけどどちら様」

挨拶をするわけでもなく、向かいに立ち最初からずっと睨んでくるだけの男にジェイクは頬杖をついたまま訊ねた。

「ハーバルトの息子、ダインだ」
「だれそれ」

名前を言われてもさっぱり心当たりが無い。
半眼で疲れたような態度のジェイクにダインはさらに怒りを増して、ドン!と思い切りテーブルを叩いた。

「俺の目の前でお前は父の首を切り落とした!あの光景を一度だって忘れたことはない」
「悪いけど、狩った賞金首多すぎていちいち覚えてないのよ俺様」

とりあえず落ち着いて座ったら?と椅子を指してみるが相手は聞く耳を持たない。

「父は賞金首じゃなかった!!貴族だ!!」
「貴族……? あー……、わかった、思い出したわ。そうか、お前あの変態腐れ外道の息子か」

昔、バウンティハンターをやっていた頃、一度暇なときの時間稼ぎに受けた連続幼女失踪事件の犯人がその街の大貴族でありこの男の 父親であるハーバルト卿だった。
誘拐犯であることを突き止め、屋敷に侵入しその地下で変わり果てた少女たちの姿を見たときのことはジェイクだって忘れられない。
彼女たちは全員皮を剥がされ、永遠に変わらない姿の人形、つまり剥製にされていたのだ。

「だまれ!!あの事件で俺はなにもかもを失ったんだ!」
「って言われてもなぁ。自業自得だろ」
「お前がっ!お前が大暴れをして父を殺し、声高に叫ばなければうちは家督を失わず金の処罰だけで済んだんだ!」

貴族は権力に守られている。
犯人をギルドに普通に知らせたところでもみ消されるのがオチだ。
そこでそのとき、ジェイクは屋敷内で暴れ街の警察を呼び込み大衆の注目を浴びさせたあと主であるハーバルトを殺し、バルコニーに出て 事件の真相と少女たちのその後、そして地下にある証拠を集まった民衆に大声で告げた。
殺すとき、なにがあったのかとちょうど一人息子が飛び込んできたような気もするが、そこらへんはよく覚えていない。
その後暴動が起き犯人である貴族の家は没落、街はしばらく荒れていたが依頼をこなしたジェイクはさっさと次の街へ移って しまったのでよくは知らなかった。

「そういう根性してっから、なにも知らずにあの大量の死体の上で暮らせるんだよ」

ハーバルト卿は重度の少女愛好者で永遠に年を取らない完璧な美少女を欲していた。
その結果が少女の剥製だ。生きたままの方が滑らかに皮を取れると言ったあのおぞましい姿は思い出しただけで吐き気がする。

「下民がいくら死んだところで替えはいくらでも効く! 俺がこうして地べたを這いずり回るようになったのはすべて、貴様のせいだ!!」

「はー……」

あれから十年。
苦労は少年を全うな人間ではなくさらに捩れた馬鹿者へと育ててしまったらしい。

「仕方ねぇなぁ。つまりこういうことだろう? 明日の日の出前、東門外で待っててやるよ」
「お前を、殺してやる」

今にも剣を抜きそうな雰囲気の二人を、その場にいた数人の冒険者が固唾を呑んで見ていた。




「ジェイク」
夜、夕飯を終えて酒場に来たときジェイクは物思いに耽りながらワインをちびちびと飲んでいた。
「んー?なんだ、また来たのか」
この場所を根城にしている冒険者だけが残っている夜の酒場は気だるい雰囲気に満たされている。
「あの男はもう来たのか?」
そして隣に腰を下ろし飲み物を頼む。
「好き勝手なこと言ってとっくに帰ったよ」
「そうか」
なにがあったか聞いても、きっとジェイクは答えてくれないだろう。そのために自分をあのとき来させなかったのだから。
なのでロゼは違うことを聞いた。
「なぁ、聞かせてくれないか?あんたの昔のことを」
「どうした急に」
「全く知らなかったと思ってさ。ヴォイドなんて名前もあんな風に恨まれるあんたの姿も」
自分の話は何度かしたことがある。
ここへ来る前何をしていたか。剣を誰に習ったか。
しかし、考えてみればジェイク自身の話を聞いたことは一度も無かった。
「まぁ、隠してることじゃねえし別にいいけど」
「……ヴォイドが本名なのか?」
「本名ねぇ。なにを本名と言うのかわからんが、親につけられた名前はないよ。最初の名前を本名っていうんならトーイだ」
「トーイ?」
「そう、TOY(おもちゃ)」
「それは……」
『おもちゃ』など名前とは言えない。
するとジェイクもうなづいた。
「俺もあんなの人の名前だと思っちゃいねぇ」
「なんでそんな名前を?」
「いわゆる芸名だな」
グラスに残ったワインを一気にあおり、話を続けた。
「俺は生まれてすぐ、親にサーカスに売られた。そこでいろいろスキルを身につけて、脱走して、気がつけば人間専門の賞金稼ぎ。
まぁ、首のほうにならなかっただけマシだわな」
ナイフ投げ、玉乗りなどの曲芸、剣舞の舞手、道化師。なんでもこなした。人気が上がりサーカスのスターになるほど信頼もされ自由が増える。
それを利用して15で脱走、それからずっと一人でやってきた。
「なんで人間専門なんだ?」
「決まってる、魔物よりよっぽど楽だからさ。倒すのも、首掻っ切って運ぶのもな」
「……掻っ切る?」
「そうだ。賞金は生死問わず払われる。いちいち手加減して生かして連れて行くよりもさっさと殺して首だけギルドに持って行った方が 早いからな。全部殺してたよ。めんどくさいし」
なんでもないことのように言われ、ロゼは彼の真意を見分けようとじっと顔を見る。
「幻滅したか?」
こんなときでもジェイクはいつものニヤニヤ笑いを忘れない。
心のうちを見せない仮面なのか、いつものように反応を楽しんでるだけなのか、まだ駆け引きの出来ないロゼにはわからなかった。
「別に」
幻滅したりなどしない。
もともとジェイクになにかを期待したりしていたわけでもないのだから。
「それで、なんで賞金稼ぎをやめたんだ」
「まぁ、世の中強い奴ってのはいくらでもいるわけで、ある賞金首を狙って相打ちで死に掛けてな」
「いやー、いい値段だったんでついつい手を出しちまった」と調子を変えずに言う。
「今ここにいるから結果が分かってつまらんだろうが、一応運よく助かった。でも奴と相打ちになって倒れて、このまま死ぬのか って思ったときにちょうど上がっていく朝陽が、なんていうかこう、すごく綺麗でなー」
だから賞金稼ぎをやめた。とジェイクは笑う。
「よく、わからないんだが」
「いいんだよ、わからなくて。あの時の朝陽は俺だけのものだ」
ワインのビンを空のグラスの上に傾けるが、もう雫一滴すらも落ちてはこなかった。
「ちぇ、終わりか」と文句を言うと立ち上がって伸びをする。
「んじゃもういいか? なんか疲れたんで俺寝るわ」
「あぁ、おやすみ」
「おう」
借りている自分のねぐらへ帰っていくジェイクを見送り、話の間に持ってこられていたレモネードを一口含む。
(さて……と)
ロゼはそのまま帰らず、酒場の中でジェイクと昼間の男のやりとりを見ていた者を探した。



やり取りを見ていた人間はすぐに見つかり話を聞くことが出来た。
アトリエに帰り、ベッドに横になっても二人のことが気になってまったく寝付くことが出来ない。
『あぁ、いたよ。ジェイクに喧嘩売ってる馬鹿なやつ』
『なんか昔の知り合いみたいだったな。明日の夜明け前に東門で白黒つけるらしいぜ』
白黒つけるとは、決闘をするということだろう。あの男は賞金首の息子だったのだろうか。
(仇討ちか。今夜、あの二人が……)
ジェイクは強い。めったなことで負けるなどありえないが、それでも胸騒ぎがした。
『全部殺してたよ』
初仕事のとき、彼は自分のためにひとりの盗賊を殺した。
あの時の躊躇の無さ、そして死体からナイフを引き抜くとき全く動揺もなにもしていなかったことから見て、あの話は本当だろう。
『めんどくさいし』
そんなジェイクが父親の仇と付け狙う男をどうする?
負けることは無い。一目見ればあの男がそこまでの腕じゃないことくらいわかる。
「だめだ、見に行こう」
こんな状態でベッドへ居てもどうにもならない。
ロゼは起きて着替えると愛用のコートを掴み、夜明け前の暗い街へ出て行った。




まだ暗い中、ジェイクとダインの決闘はまったく勝負にもならず一瞬で終わっていた。
「なによ。この程度の腕で俺様を探してたわけ?」
「だれが貴様なんか! この街には偶然立ち寄っただけだ!」
剣を突きつけられ、地面にけり倒されたままダインは歯を食いしばるようにして言う。
偶然立ち寄った街で偶然ジェイクを見つけ、仇と忘れたことの無かった男を見過ごすことが出来なかったのだろう。
「ばっかだなー。偶然見かけただけなら無視すりゃよかったのに」
「絶対に、殺してやる」
「残念でした。無理だよ、お前今ここで死ぬし」
「?!」
「なに?ひとのこと殺そうとしておいて生きて帰してもらえると思ったの?お前馬鹿?」
いつもの陽気なジェイクではなく、酷薄な笑みを浮かべる殺し屋の男がそこには居た。
「冥土の土産にもう一度よく見ておけ。これが、お前を二度殺す男の顔だ」
「ひっ」
突きつけられていた剣が離れ、振り上げられる。
ダインはたまらず息を呑み、目を閉じた。
「やめろ!!」
しかし、その剣はダインの首に振り下ろされること無く、甲高い金属音と共に突然現れた介入者によって受け止められる。
「坊主、邪魔するなよ」
驚くでもなく、力を緩めないままジェイクは二人の間に飛び込んできたロゼに言った。
「本当に、殺す気だったのか?」
ギリギリと音を立て、剣が震える。
すぐに別方向から二刀目が向けられ、ロゼは腰のベルトから引き抜いた短剣でそちらも受け止めた。
「そりゃそうだ。殺らなきゃ殺られる。こいつは俺を殺したくて俺は死にたくない。そんでもってこいつは弱くて俺は強い。 結果はひとつしかないだろ?」


嘘だ。
ならなんで、俺が来るまで止めをささずにいた。
なぜタイミングよく、俺が手を出せる間合いで剣を振った!!


声を大にして叫びたかったが、その前にこの男をどうにかしなくてはならない。
「行け」
ジェイクの短刀を受け止め後ろにかばいながら、ロゼは言った。
「でも、俺は―――」
怯えながらもまだなにか言おうとする男に苛立ち、我慢できずに怒鳴る。
「さっさと行け!!もうわかったろ、あんたじゃジェイクに勝てない!!」
「ちくしょう!!」
一度立ち上がり損ねてふらつき、地面に手をつきながらほうほうのていで逃げ出すダインをジェイクは覚めた目で見送る。
「あーあ、逃がしちまった。ったく、また来たらどうすんだよ」
そのまま両手の剣をロゼの剣から滑らせるように引き、鞘に収めて首を掻く。
ロゼもほっと息をついて剣を収めた。
「そしたらまた追い返せばいい」
「それでまた来たら?」
「追い返せ、何度でも。あんたがよぼよぼになって、それでもまた来たらそのときは俺が追い返してやる」
「ふむ。それよりも今街へ逃げてったあいつを探し出して止め刺したほうが手っ取り早いな」
「そんなの、『面倒くさい』だろ?」
「へっ」
自分の良く使ういい訳を突かれ、ジェイクは自嘲気味に笑う。
「俺はあんたが好きだ。だから、信じたい」
本当は殺すつもりなど無かったと。同じように自分を信じて待っていたのだと。
「坊主、やっぱお前は甘ちゃんだな」
「いいさ、それでも」
首を少し傾け笑い返してやると、ジェイクは目を瞑り俯いた。
「でもまぁそうだな。これまでいろいろやってきた。今度はお前の信じる俺になるってのも悪くない」
そして顔を上げたときにはいつものちょっと意地悪そうな、そして楽しそうな笑顔に戻っている。
「ほら、帰るぞロゼ。こんな早起きは俺らしくない。まずは二度寝するところから始めようか」
初めてきちんと名を呼び、ロゼの肩に腕をかけると促すように歩き出す。
「あぁ、俺も眠い」
なにしろ結局一睡もしてないのだ。
「んじゃ、俺寂しがり屋だし添い寝してくれる?」
寄りかかったままウィンクされて、ロゼは心底嫌そうな顔をした。
「俺になら殺されてもいいってことか?」
「はっはっは! そうだな、いつか誰かに殺されるならお前がいいな!」
「なら大丈夫だ。あんたは死なないよ」

―――そんな日は、絶対に来ないから。


ようやく上りだした日の光が、ゆっくりとした足取りで街へ戻る二人を照らした。






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